こんにちは!
だいぶ暑くなって本格的な夏がやってきました。
先日、北海道の湧別町社会福祉協議会様よりキッチンカーにリチウムイオンバッテリーとソーラーパネルを取り付けて欲しいと言うご依頼を受け仕事をさせて頂きました。
湧別町社会福祉協議会では低価格で食事を提供する「走る地域食堂」と言う事で、住民同士の交流機会生み出すとともに、災害支援にも役立つキッチンカーを作りたいと言う事でわざわざご依頼をして頂きました。
そんなに単純なシステムではないので北海道まで出張して取付作業をするかどうか迷いましたが、時間と予算の関係でリモートでの制作と取付を行う事となりました。
当初ご相談いただいた時に送ってもらった画像↑
中古で購入らしいですがとても中古とは思えない綺麗な車体です。
エアコンも装備しています。
メールやお電話で今現在のシステムを把握し、打ち合わせを何回も行わせて頂きなんとか想像を形にしていきました。
今回は一般的なサブバッテリーシステムとは少し違って、ハイブリッドインバーターを採用する事にしました。
理由はシステムが単純で施工が比較的に簡単と言う理由です。
現在我が家もこのハイブリッドインバーターで足りない時だけ電気を買うオフグリッドシステムを導入しています。住宅用のシステムのは約3倍ほどの規模になるので使う機材も少し変わってきますが・・・
今回使用したハイブリッドインバーター3kwタイプ↑
ハイブリッドインバーターは主に住宅用で使用する装置で、下記のような特徴があります。
- ソーラーパネルからの直流の電気を交流100Vに変換し出力
- ソーラーパネルで発電した電力を直接蓄電池に充電
- AC100Vで蓄電池に充電
- 蓄電池の直流の電気を交流100Vに変換し出力
- 商用電源(家庭の100V)とインバーター(蓄電池からAC100Vに変換した電気)を自動で切替し出力
主にこんな機能が全て備わっています。
これをキッチンカーに取り付けて電源のない場所でも冷蔵冷凍庫を動かしたり、エアコンを稼働したり、照明を使用したりすることが可能になります。
外部コンセントに接続すれば自動的に外部コンセントに切り替わり、蓄電池に自動的に充電も開始されます。
これだけの機能を単品で備えるとなると
- AC-DCインバーター
- MPPTソーラーチャージコントローラー
- AC100Vリチウムイオン専用充電器
- 商用電源⇔インバーター自動切替機
これだけの装置が単品で必要になります。
これにソーラーパネルと蓄電池が必要になります。
※キャンピングカーなどは、ほとんどこれらの機器を単品で組み合わせてサブバッテリーシステムを構築している場合がほとんどです。
部品数も少ないのでトラブルも少ないような感じもしています。
ただ、今まで車両に取り付けた実績は無かったので、少し不安はありましたが、もっとシステムの大きい住宅用のハイブリッドインバーターの実績はあったので、大丈夫!と言う自信はありました。
↑スマホにお画像に書き込んだかなりおおまかな取付図
取付場所の選定の図(笑)↑
リモートで取付場所の寸法などを測ってもらい取付場所を決定。
図面におこしてみましたが、かなりギリギリです(汗)
どう考えてもこの位置しか考えられ無かったのでこの位置で決定。
次にバッテリーはどうするか?
↑リン酸鉄リチウムイオンバッテリー生セル
通常はコンパクトで費用も少し抑えられる生セルを使用します。
バッテリーはいつものリン酸鉄リチウムイオンバッテリーですが、今回は生セルでは無く、パッケージングされたバッテリーで定評のある『Li Time』のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用しました。
↑ Li Time のパッケージングされたリン酸鉄リチウムイオンバッテリー
7/31までスーパーセール中みたいです。
さて、リモートでの設置なので生セルは何か囲いは必要ですし、とにかくハードルが高すぎます。
このLiTimeはyoutubeなどでも紹介レビューされている方もおりなかなか定評のあるバッテリーと言うことで仕入れてみました。
注文したら2日程で到着。
梱包もしっかりされていて安心できます。
説明書も日本語の説明書が同梱されています。
今回使用するインバーターは24V使用なので、24Vの100Ahを選択。
↑仮組して動作テスト中
動作チェックも問題なく作動し、ソーラーパネルはないを選定しよう?
色々考えましたが、パネルは下記のパネルを採用することに。
サンポートパワー製フレキシブルの370W
製品仕様
・セルタイプ:単結晶
・セルの配列:126(6×21)
・最大出力:370W
・開放電圧(Voc):42.8V
・短絡電流(Isc):11.10A
・最大出力動作電圧(Vmp):35.1V
・最大出力動作電流(Imp):10.54A
・モジュール変換効率:21.0%
・サイズ:1840mm×1040mm×2.5mm
・重量:5.7kg
・バイパスダイオード:有(逆流防止ダイオードは無)
・コネクタ:MC4
・ケーブル:150mm
大きさもちょうど良い大きさでルーフ一面にいい感じで取り付けできそうです。
そんなこんなでリモートでの制作作業。
現物を見ないでの作業なので少し不安もあります。
現地での作業は現地の電気屋さんがしてくれることになっています。
こんな感じで簡単な説明書を添えて梱包して発送しました。
いよいよリモートでの取付になります。
というか現地の作業してくれる方がある程度知識がある方なのか一部結線が違う所はありましたが、無事取付完了!
取付後の画像がこれ↓
バッテリーモニターはRenogy製
うん!バッチリですね!
動作確認もしてもらい多少色々ありましたが結果的にはうまく動作しました。
しかも完成してまもなく、完成披露会もかねて地域の皆さんにカレーや焼きそばを格安で販売したという記事が地元新聞に取り上げられました!
その記事がこれです↓
地元新聞から抜粋
地域の皆さんの笑顔がなんとも幸せな気分にさせるとても良い写真です。
今回のシステムは太陽光パネルを活用したオフグリッドシステムなので、条件が合えば、発電機や商用電源に頼らず、永遠と太陽光からの電力を利用して電力を供給できるシステムです。
湧別町社会福祉協議会のますますのご活躍を祈念してブログを終わりたいと思います。
湧別町社会福祉協議会の皆様と取付作業を行ってくださった方々、この度は誠にありがとうございました!
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